いつもお世話になっております。日本エレクトロセンサリデバイス株式会社 営業企画室 竹迫です。今回のお題は・・・ RDMAって何?画像転送の新技術 5月病、かかってませんか?GWが終わるとなんかため息つきたくなっちゃいますが、次の長期休暇、夏休みまで頑張れるように、生活リズム整えたいものですね。竹迫は子供による「起きる!」コールが日に日に早くなってきて、初夏の訪れを感じています。笑6月にLucid Vision Labs社によるオンラインセミナーを開催させていただきますが、Lucid社イチオシの最新技術がRMDA(Remote Direct Memory Access)。GigE Visionの画像転送によるPCの負荷を、カメラ・ボード側の工夫によって下げるための技術です。今日のメルマガではそちらを解説していきたいと思います。6/22開催のオンラインセミナーで専門家のお話が聞けますので、気になった方はぜひ申込フォームから、セミナーへお申し込みください。 カメラシステムのおさらい RDMAに対応するとこう変わる! 使うときに確認したいポイントはこれ FAカメラの最新トレンドがわかる!オンラインセミナー開催 カメラシステムのおさらい そもそもカメラのデータがPCに転送される時、どういう流れで行われているか、知らない方も多いかもしれませんね。だいたいのケースはPCにカメラ繋いだら問題なく見れちゃいますから、考える必要がないことも多いですが、転送容量が大きい時や転送速度が速いときには必要になってくる知識です。 【GigE Visionの場合】 GigE Visionの場合、パケットデータ通信のため、PC側の受領処理が必要ありません。CPUを介してメモリーへ保存されます。そのため、Ethernetインターフェース周辺には、通常FPGAなどの機能を持たせる部品がありません。とってもシンプルでよいのですが問題もありまして、それはCPUの処理量が増えてしまうことです。特にカメラが高画素になってきているので、どんどんCPU占有率が上がってしまい、それによるパケロスがでたりする・・・というのがGigE Visionの悩みの種でした。 【CameraLinkの場合】 一方CameraLinkの場合、デジタル信号をそのまま順次転送(ストリーミング通信)します。そのため画像の受け取りにはPCに挿入したフレームグラバーボードが必要です。その代わりボードのFPGAで処理するので、CPUはほとんど使用しません。フレームグラバーボードからメモリーへ保存されます。撮像の前にボードにカメラ設定ファイルを読み込みさせたり、といった一手間がある代わりに撮像にCPUがほぼノータッチの状態で進められるのがよいところだったのです。ちなみにCoaXPressは、パケットデータにしたうえでストリーミング通信をするというCameraLinkとGigE Visionの間のようなことをやっています。今回の説明の部分では、CameraLink側と同じ動きをしています。3月のメルマガを読んでくださった方は非常に混乱すると思いますが、データ形式と転送方式の話があり3月のメルマガはデータ形式、今回の記事は転送方式の話をしているとご理解ください。 RDMAに対応するとこう変わる! じゃあGigE Visionで高画素なものを使おうと思うと、CPUのスペックを上げるしかないのか?めっちゃコストあがるやん!という話ですが、それを解消する技術がRDMAというものです。Remote Direct Memory Accessの略でして、名前だけで「CPU使わずにメモリーにダイレクトアタックするのね」とわかる大変理解しやすい名前がついています。 【RDMA対応カメラおよびネットワークカードの場合】 RDMAに対応しているネットワークカードを挿入することで、CameraLinkやCoaXPressと同じようにPC側の負荷を低下させよう!というのが、この技術のコンセプトです。GigE Visionはボードがいらないのがよいところじゃない!を思われる方もいるかとは思いますが、それは今メインで使用されている1GigE帯域の場合。1GigEであればCPU占有率もいうほど上昇することはありません。RDMAは、どちらかと言えば次世代の帯域に対応するための技術です。2.5GigE, 5GigE, 10GigE, はては25GigEと、同インターフェースはどんどん帯域が広くなってきています。1GigEや2.5GigEの場合はインターフェースがプリセットされているPCがありますが、それ以上の帯域は基本的にプリセット無し。どちらにせよネットワークカードが必要となります。 Lucid Vision Lasb社セミナー「マシンビジョンカメラの多様性と発展性」より抜粋 それなら併せてCPU占有率の問題も解決しちゃおうよ!ということですね。現状は、最新の広帯域転送を使うなら最新の技術も併せて導入しよう、というのがオススメです。 使うときに確認したいポイントはこれ RDMA使いたい!CPU占有率下げたいよ!と思われている方、ポイントは2点。カメラとボードのRDMA対応が必要になります。 Lucid Visionのものはカメラ側についてはファームウェアアップデートで対応可能です。既にお持ちの方でRDMA使いたい!というお客様はご連絡いただければと思います。あと気になるのはボードの使用感かと思いますが、使用感は特に大きく変わりません。GigEはボードなしでいいから選んだのに~と思っている方もいらっしゃるかと思いますが、CameraLinkやCoaXPressと違ってカメラファイルの設定諸々は不要なので、余り身構えずにご使用ください。 最近再注目のCISについてまとめます! オンラインセミナー開催 NEDでは、月に1回のペースでオンラインセミナーを開催しています。全開催分を確認したい方はこちらからどうぞ! くわしくはこちら → 3月から開催してきたTechViewハンズオンセミー、今回がいったんラストです。次回は10月から12月で計画中ですので、もし初回から受けたい!という方はそちらでの受講をご検討ください。5月は上級編で、基本の使い方はわかっていらっしゃる前提で、実運用の時の諸々を解説します。 【ハンズオンセミナー】これからはプログラミングレス!誰でも使える画像処理ツールTechView(上級編)・スタティックサブセットについて・共有バッファによるやり取りについて・スタティックサブセット関連のノード・パネルビューの使い方対象:TechViewの現場運用検討中の方日程:5/25 13:00~15:00 お申し込みはこちら こちらは今回の記事の内容をより詳しく、Lucid社の方にお話しいただきます。テーマは「マシンビジョンカメラの多様性と発展性」です。インターフェースGigE Visionの今後、そして最新カメララインナップについて、ご紹介いただける予定です。 マシンビジョンカメラの多様性と発展性・カメラインターフェイスの沿革/トレンド ▷2.5GigEと周辺機器 ▷RDMA機能 ▷25GigEと周辺機器・カメラインターフェイス以外のトレンド ▷SWIR,UV,HDR,3D,EVS対象:産業用カメラにご興味のあるお客様日程:6/22 13:30~14:30 お申し込みはこちら NED 営業小ネタ 春になり、NEDにも新人さんがやってきました!ということで、カメラのことやら画像処理のことを説明する機会が増えているのですが、竹迫が目下ぶちあたっているのが「用語」の問題。竹迫も数年前NEDに入った時にたくさん新しい業界用語を勉強しましたが、この業界はあんまり用語統一がされていないなぁ・・・というのは印象として感じておりました。ただ竹迫自身は大変大雑把な、「だいたいこういうことでしょ!おっけー!」となってしまう人間のため(笑)そこまで問題と感じてきませんでした。でも新しい人に教えるとなると別ですよね・・・。 ということで、今新人さんに「わからない言葉集」を作ってもらっています。後々NEDのホームページのFAQあたりに載せたいな・・・と思っていますので、画像業界、用語適当すぎ!と思っているお客様は少々お待ちください。 そして来月からはしばらく「新人応援!カメラと画像を学ぼう」シリーズと題して、メルマガお送りしたいと思います。もし同じ部署に新人さんくるよ~という方は、ぜひNEDのメルマガ登録をお勧めしてもらえると嬉しいです♪